「妊娠中にいちごを無性に食べたくなったけれど、食べ過ぎても大丈夫?」
「ポリフェノールが含まれていると聞いたけれど、赤ちゃんに影響はないの?」
妊娠中はホルモンバランスの変化や、つわりによる食嗜好の変化で、さっぱりとした甘酸っぱいいちごが恋しくなる妊婦さんは多いものです。
しかし、大切な時期だからこそ、口にするもの全てがお腹の赤ちゃんにどう影響するのか、不安になってしまいますよね。
結論からお伝えすると、いちごは妊娠中に食べても全く問題のない、むしろ積極的に摂りたい果物の一つです。
この記事では、いちごに含まれるポリフェノールの具体的な含有量や、妊婦さんに嬉しい「葉酸」「ビタミンC」などの栄養メリットについて詳しく解説します。
また、安心して食べるために知っておきたい「トキソプラズマ対策の洗い方」や「1日の適量」についてもご紹介します。
正しい知識を身につけて、不安なく旬のいちごを楽しみましょう。
いちごに含まれるポリフェノールの含有量と主な成分

鮮やかな赤色が特徴的ないちごですが、あの色はまさに栄養の塊である証拠です。
いちごはビタミンCが豊富なことで有名ですが、実は強力な抗酸化作用を持つ「ポリフェノール」の宝庫でもあります。
妊娠中はホルモンバランスの変化により肌トラブルや体の不調が起きやすい時期です。
いちごに含まれるポリフェノールが具体的にどのような成分で、どれくらいの量が含まれているのかを詳しく見ていきましょう。
主要成分「アントシアニン」と「エラグ酸」の働き
いちごに含まれる代表的なポリフェノールは、主に以下の2種類です。
これらは、妊娠中のマイナートラブルの緩和や、美容維持に役立つ成分として注目されています。
- アントシアニン
いちごの赤色を作り出している色素成分です。ブルーベリーにも多く含まれることで知られており、目の疲れを軽減する働きや視力機能のサポートが期待できます。また、強い抗酸化作用があり、活性酸素の除去に役立ちます。 - エラグ酸
ベリー類に特徴的なポリフェノールです。エラグ酸はメラニンの生成を抑える働き(美白効果)があると言われており、シミやそばかすが気になりやすい妊娠中のスキンケアを内側からサポートしてくれます。
いちごの総ポリフェノール量は他の果物と比較して多い?
では、実際にいちごにはどれくらいのポリフェノールが含まれているのでしょうか。
品種や栽培環境によって多少の変動はありますが、一般的なデータによると、いちごの総ポリフェノール含有量は100gあたり約235mg〜300mg前後と言われています。
これを身近な他の果物と比較してみましょう(100gあたりの目安)。
- いちご:約235mg
- ぶどう(皮ごと):約200mg〜300mg
- バナナ:約30mg
- みかん:約50mg
このように、いちごは日常的に食べる果物の中ではトップクラスのポリフェノール含有量を誇ります。
皮を剥く必要がなく、洗ってそのまま食べるだけで、皮に含まれる栄養素も余すことなく摂取できる点は、いちごならではの大きなメリットと言えるでしょう。
妊娠中にいちごを食べても大丈夫?妊婦さんに嬉しい3つのメリット
結論から申し上げますと、いちごは妊娠中に食べても全く問題ありません。むしろ、母体と赤ちゃんの健康維持に必要な栄養素がギュッと詰まっているため、積極的に取り入れたい「スーパーフード」と言っても過言ではありません。
つわりで食欲がない時でも、さっぱりとした酸味のあるいちごなら食べられるという妊婦さんも多いはずです。ここでは、妊娠中に特におすすめしたい3つの理由を解説します。
1. 妊娠初期に不可欠な「葉酸」が豊富
「葉酸」は、赤ちゃんの脳や神経を作るために欠かせない栄養素で、特に妊娠初期に積極的な摂取が推奨されています。
実は、いちごに含まれる葉酸の量は果物の中でもトップクラス。中くらいのいちごを6〜7粒食べるだけで、葉酸の1日推奨量の約半分を摂取できるほどです。
サプリメントも有効ですが、美味しい果物から自然な形で栄養を補給できるのは、心身ともにデリケートな時期の妊婦さんにとって嬉しいポイントです。
2. 免疫力ケアと鉄分吸収を助ける「ビタミンC」
妊娠中は免疫力が下がりやすく、風邪を引いても薬を安易に飲めないため、日頃の体調管理が重要になります。
いちごに豊富に含まれるビタミンCは、白血球の働きを助け、ウイルスへの抵抗力を高める効果が期待できます。
さらに、ビタミンCには「非ヘム鉄(植物性食品に含まれる鉄分)」の吸収率を高める働きもあります。
妊娠中は血液量が増えるため貧血になりがちですが、鉄分を含む食材と一緒にいちごをデザートにすることで、効率よく貧血対策ができるのです。
3. 便秘解消に役立つ水溶性食物繊維「ペクチン」
妊娠中期から後期にかけては、子宮が大きくなり腸を圧迫することや、ホルモンバランスの影響で便秘に悩まされる方が増えます。
いちごに含まれる「ペクチン」は水溶性の食物繊維で、硬くなった便を柔らかくし、腸の動きを優しくサポートしてくれます。
薬に頼らず、自然な食材でお通じのリズムを整えられる点も、いちごが妊婦さんに愛される大きな理由の一つです。
妊娠中にいちごを食べる際に知っておくべき注意点とリスク
いちごは妊婦さんにとって非常に優秀な栄養源ですが、「体に良いから」と無条件にたくさん食べて良いわけではありません。
妊娠中は免疫機能が変化しており、普段よりも食中毒や血糖値の変動に敏感になる必要があります。
ここでは、母子ともに安全にいちごを楽しむために知っておきたい3つの注意点を解説します。
食べ過ぎによる糖質の過剰摂取と体重管理
果物の中では比較的糖質が低いいちごですが、食べ過ぎれば当然、糖分の摂りすぎにつながります。
特に妊娠中は「妊娠糖尿病」のリスクが高まる時期でもあり、急激な血糖値の上昇や体重の増加には注意が必要です。
また、いちごを食べる際は練乳や砂糖をかけたくなるかもしれませんが、妊娠中はできるだけ控えましょう。
素材そのものの甘さを楽しむか、どうしても甘さが足りない場合は、ヨーグルトに混ぜるなど工夫して余分な糖分摂取を控えることが大切です。
トキソプラズマ対策:食べる前の正しい洗い方
いちごは地面に近い場所で栽培されるため、土が付着している可能性があります。
妊娠中に気をつけたい寄生虫「トキソプラズマ」は土壌に含まれていることがあるため、食べる前には必ず流水で丁寧に洗うことが重要です。
ポイントは、「ヘタを取る前」に洗うこと。
ヘタを取ってから洗ってしまうと、断面からビタミンCが流出したり、水っぽい味になったり、雑菌が入り込む原因になります。
ボウルに溜めた水ではなく、流水でしっかりと土汚れや残留農薬を洗い流してから、ヘタを取りましょう。
体を冷やさないための工夫と食べるタイミング
いちごは約90%が水分でできており、冷蔵庫でキンキンに冷やしたものを大量に食べると、体を内側から冷やしてしまう恐れがあります。
「冷え」は妊婦さんの大敵。お腹の張りや血行不良の原因にもなりかねません。
冷蔵庫から出して少し常温に戻してから食べる、あるいは温かい飲み物と一緒に食べるなど、体を冷やさない工夫をしましょう。
また、代謝が落ちる夜遅い時間帯よりも、活動量が多い朝食や昼食のデザートとして食べるのがおすすめです。
妊娠中のいちごの適量は?1日何個までが目安か
いちごは一口サイズで食べやすく、ついつい手が伸びてしまいますが、「気づいたら1パック全部食べてしまっていた」というのは避けたいところです。
いくら栄養豊富でも、適量を超えると糖分の過剰摂取や体の冷えにつながりかねません。
厚生労働省などの指針を参考に、妊娠中に安心して食べられる具体的な個数を確認しましょう。
1日の摂取目安量は中サイズで約7~10粒(約200g)
厚生労働省と農林水産省が策定した「食事バランスガイド」によると、成人の果物摂取目標量は1日あたり約200gとされています。
これをいちごの個数に換算すると、以下のようになります。
- 中粒(1粒約15g〜20g):約10粒〜13粒
- 大粒(1粒約30g):約6粒〜7粒
スーパーで売られている一般的な1パックは約280g〜300g入りのものが多いため、1パックの3分の2程度までが1日の適量と言えます。
ただし、これは「1日に食べる果物の合計」が200gの場合です。
もし朝食にバナナやヨーグルトに入ったフルーツなどを食べている場合は、いちごの量を半分(3〜5粒程度)に減らすなどして調整しましょう。
美味しいいちごの選び方と栄養を逃さない保存方法
いちごは収穫後も呼吸をしており、時間が経つにつれてビタミンCなどの栄養素が少しずつ減少してしまいます。
そのため、できるだけ新鮮なものを購入し、正しく保存することが、栄養を効率よく摂取する鍵となります。
スーパーの店頭ですぐに実践できる目利きのポイントを見ていきましょう。
ヘタの状態と果皮のツヤで鮮度を見極める
美味しいいちごを選ぶ際に最も注目すべきは「ヘタ」です。
新鮮ないちごのヘタは濃い緑色をしており、ピンと上に反り返っています。
逆に、ヘタがしなびていたり、果実に張り付いているようなものは収穫から時間が経過しているサインです。
また、果皮全体にツヤとハリがあり、ヘタの近くまでしっかりと赤く色づいているものを選びましょう。
表面のつぶつぶ(種)が赤く色づき、果肉が盛り上がっているように見えるものは、完熟して甘みが強い証拠です。
水洗いは食べる直前に!冷蔵保存のコツ
いちごは水気に非常に弱く、濡れたまま保存するとすぐにカビが生えたり、傷んだりしてしまいます。
そのため、「洗うのは食べる直前」が鉄則です。
買ってきたパックのまま冷蔵庫に入れると、下の方のいちごが重みで潰れて傷みやすくなるため、ひと手間かけるだけで持ちが格段に良くなります。
保存容器にキッチンペーパーを敷き、いちご同士が触れ合わないように並べて、さらに上からキッチンペーパーを軽くかぶせて乾燥を防ぎましょう。
また、アルミホイルで包んで野菜室で保存すると、光と空気を遮断できるため、より鮮度を長く保てると言われています。
まとめ:いちごは妊娠中の栄養補給に最適。適量を守って楽しみましょう

いちごは、妊娠中に必要な葉酸やビタミンC、そして美容と健康を支えるポリフェノールを豊富に含む、妊婦さんにとって理想的な果物です。
つわりで食事が喉を通らない時期や、体重管理でおやつを制限している時期でも、いちごなら罪悪感なく楽しむことができるでしょう。
最後に、妊娠中にいちごを食べる際のポイントをもう一度おさらいします。
- 葉酸やビタミンCが豊富で、赤ちゃんの成長とママの免疫力をサポート
- ポリフェノール(アントシアニン・エラグ酸)で目の健康や美白ケアも期待できる
- トキソプラズマ予防のため、食べる直前に流水でよく洗い、ヘタを取る
- 糖分の摂りすぎを防ぐため、練乳は控えめにし、1日7〜10粒程度を目安にする
美味しい旬のいちごを上手に取り入れて、ストレスフリーで健やかなマタニティライフをお過ごしください。
